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メタボリックシンドローム


メタボリックシンドロ−ムとは?
 「メタボリック」は「代謝」を、「シンドロ−ム」は「症候群」を意味し直訳すると「代謝症候群」となります。これは内臓脂肪型肥満によって脂質異常(高中性脂肪血症、低HDLコレステロ−ル血症)、糖尿病、高血圧などの生活習慣病が引き起こされやすくなった状態をさします。日本人の三大死因は、がん、心臓病、脳卒中ですが、そのうち心臓病と脳卒中は、動脈硬化が要因となる病気です。メタボリックシンドロームになると、糖尿病、高血圧症、高脂血症の一歩手前の段階でも、これらが内臓脂肪型肥満をベースに複数重なることによって、動脈硬化を進行させ、ひいては心臓病や脳卒中といった命にかかわる病気を急速に招きます。メタボリックシンドロームによって引き起こされる病気の発症の危険性は、危険因子の数と大きくかかわっており、危険因子の数が多くなるほど危険度は高まります。例えば心臓病の場合、危険因子がない人の危険度を1とすると、危険因子を1つもっている場合は5.1倍、2つもっている場合は5.8倍、3〜4個もっている場合では危険度は急激に上昇し、なんと35.8倍にもなります。
  

《メタボリックシンドロ−ム診断基準》
メタボリック症候群の診断基準が2005年4月に作られました。
腹囲
男性85cm以上、女性90cm以上
かつ以下の症状のうち2つ以上該当する場合
脂質
中性脂肪150mg/dl以上、HDLコレステロール40mg/dl未満のいずれか
または両方
血圧
収縮期血圧で130mmHg以上、拡張期血圧で85mmHg以上のいずれか
または両方
血糖
空腹時血糖が110mg/dl以上

(日本肥満学会、日本糖尿病学会、日本動脈硬化学会など8学会が合同で公表した「メタボリックシンドロ−ムの診断基準」より)